- 歌の意味
- あの方を今か今かと待って外に出て見ると、泡雪が降っていた。庭もうっすらと。
- 鑑賞
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巻第十 冬雑歌 2323
詞書は前の歌に続き「雪を詠む」
恋人の訪れを今か今かと待って外に出て見ると、泡雪が庭にうっすらと降っていたと詠んだ歌である。待ちわびる心と、それに応えるように降る雪の景とが重なっている。本巻の第二千三百十八首の異伝にも「庭もほどろに」とあり、朝の庭の雪を見る歌として二首が呼応している。
初句「我が背子を」は女性が恋人を呼ぶ語である。
二句「今か今かと」は今来るか今来るかとの意である。
三句「出で見れば」は外に出て見るとの意で、第二千三百十八首の三句と同じである。
四句「沫雪降れり」の「り」は存続で、泡雪が降っていたの意である。ここで四句切れとなる。
結句「庭もほどろに」の「ほどろ」はうっすらとの意で、倒置によって雪の様子を最後に示している。
ほどろ:雪がうっすらと降り積もるさま
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- はなはだも降らぬ雪ゆゑこちたくも 天つみ空は雲らひにつつ
- 次の歌
- あしひきの山に白きは我が宿に 昨日の夕降りし雪かも