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誰が園の梅にかありけむここだくも
咲きてあるかも見が欲しまでに

歌の意味
誰の庭の梅だったのだろうか。これほどたくさん咲いていることよ。見たいと思うほどに。
鑑賞
巻第十 冬雑歌 2327

詞書は前の歌に続き「花を詠む」
 誰の庭の梅なのだろうか、見たくなるほどたくさん咲いていると感嘆する歌である。本巻の第二千三百二十五首と同じく「誰が園の梅」を詠み、そこでは月夜に散る梅を問うたのに対し、この歌は咲き誇る梅を問うており、散る梅と咲く梅の対照が見られる。

 初句「誰が園の」は誰の庭のの意で、第二千三百二十五首と同じ初句である。
 二句「梅にかありけむ」の「か」は疑問、「けむ」は過去推量で、梅だったのだろうかの意である。ここで二句切れとなる。
 三句「ここだくも」はこれほどたくさんの意である。
 四句「咲きてあるかも」の「かも」は詠嘆である。
 結句「見が欲しまでに」は見たいと思うほどにの意である。

その:庭。園
出典
万葉集
前の歌
梅の花まづ咲く枝を手折りてば つとと名付けてよそへてむかも
次の歌
来て見べき人もあらなくに我家なる 梅の初花散りぬともよし