- 歌の意味
- 咲き出して照り映える梅の下の枝に置く露のように、消え入りそうに恋人を恋い慕うこのごろである。
- 鑑賞
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巻第十 冬相聞 2335
詞書「露に寄す」
咲き出して照り映える梅の下枝に置く露のように、消え入りそうなほど恋人を恋い慕うこのごろを詠んだ歌で、題詞は「露に寄す」である。冬雑歌の第二千三百三十首の梅の下枝の露と同じく、梅の下枝の露を詠み、そこでは恋人のために梅を手折って露に濡れたのに対し、この歌は露を消え入りそうな恋心の比喩としている。
初句「咲き出照る」は咲き出して照り映えるの意で、字余りの句である。
二句「梅の下枝に」の「下枝」は下の方の枝の意である。
三句「置く露の」は置く露のようにの意で、上の句は「消」を導く序となっている。
四句「消ぬべく妹に」は消え入りそうに恋人にの意である。
結句「恋ふるこのころ」は恋い慕うこのごろの意で、体言止めである。
しづえ:下の方の枝
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 沫雪は千重に降りしけ恋ひしくの 日長き我れは見つつ偲はむ
- 次の歌
- はなはだも夜更けてな行き道の辺の 斎笹の上に霜の降る夜を