はなはだも夜更けてな行き道の辺の
斎笹の上に霜の降る夜を
- 歌の意味
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あまりに夜が更けてからは行かないでください。道のほとりの笹の上に霜が降るような夜なのに。
- 鑑賞
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巻第十 冬相聞 2336
詞書「霜に寄す」
夜が更けてから帰らないでほしい、道ばたの笹に霜が降りるような寒い夜なのだからと、恋人を引き留める歌で、題詞は「霜に寄す」である。恋人の身を案じる心と、帰したくないという思いとが重なっている。秋雑歌の七夕歌の第二千八十八首で楫を隠して恋人を引き留めた歌と同じく、帰ろうとする恋人を引き留める心を詠んでいる。
初句「はなはだも」ははなはだしくもの意である。
二句「夜更けてな行き」の「な」は禁止を表し、夜が更けてから行くなの意である。ここで二句切れとなる。
三句「道の辺の」は道のほとりのの意である。
四句「斎笹の上に」の「斎笹」は神聖な笹、あるいは笹の意とされる。
結句「霜の降る夜を」の「を」は詠嘆を含む接続助詞で、霜の降る夜なのにの意となる。
ゆささ:神聖な笹とされる。笹
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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咲き出照る梅の下枝に置く露の 消ぬべく妹に恋ふるこのころ
- 次の歌
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笹の葉にはだれ降り覆ひ消なばかも 忘れむと言へばまして思ほゆ