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笹の葉にはだれ降り覆ひ消なばかも
忘れむと言へばまして思ほゆ

歌の意味
笹の葉にはらはらと降り覆った雪が消えたら忘れようかと言うと、いっそう思われることだ。
鑑賞
巻第十 冬相聞 2337

詞書「雪に寄す」
 笹の葉に降り覆った雪が消えるように恋を忘れようかと言ってみると、かえっていっそう恋しく思われると詠んだ歌で、題詞は「雪に寄す」である。忘れようとすればするほど思いがつのるという恋の逆説が、雪の消えることに託されている。

 初句「笹の葉に」は笹の葉にの意である。
 二句「はだれ降り覆ひ」の「はだれ」ははらはらと薄く降る雪の意である。字余りの句である。
 三句「消なばかも」の「消」は消える意、「な」は完了の「ぬ」の未然形、「ば」は仮定、「かも」は疑問である。
 四句「忘れむと言へば」は忘れようと言うとの意である。
 結句「まして思ほゆ」の「まして」はいっそう、「思ほゆ」は自然に思われる意である。

はだれ:はらはらと薄く降る雪
出典
万葉集
前の歌
はなはだも夜更けてな行き道の辺の 斎笹の上に霜の降る夜を
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霰降りいたく風吹き寒き夜や 旗野に今夜我が独り寝む