梅の花それとも見えず降る雪の
いちしろけむな間使遣らば
- 歌の意味
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梅の花とも見分けがつかないほど降る雪のように、はっきりと人に知られてしまうだろう。使いを遣ったならば。
- 鑑賞
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巻第十 冬相聞 2344
詞書は前の歌に続き「雪に寄す」
梅の花と見分けがつかないほど降る雪のように、使いを遣ればはっきりと人に知られてしまうだろうと恐れる歌である。白い梅と雪との紛らわしさから「いちしろけむ」を導き、恋の使いを遣ることのためらいが表れている。訓読には下の句に「一云 降る雪に間使遣らばそれと知らなむ」の異伝が添えられている。前歌の雪の上の裳の跡と同じく、雪によって恋が人に知られることを恐れている。
初句「梅の花」は梅の花との意である。
二句「それとも見えず」はそれとも見分けがつかないの意である。
三句「降る雪の」は降る雪のようにの意で、上の句は「いちしろけむ」を導く序となっている。
四句「いちしろけむな」の「いちしろし」ははっきりしている意、「む」は推量、「な」は詠嘆である。ここで四句切れとなる。
結句「間使遣らば」の「間使」は恋人の間を行き来する使い、「ば」は仮定である。倒置によって条件を最後に示している。
まつかひ:恋人の間を行き来する使い
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我が背子が言うるはしみ出でて行かば 裳引きしるけむ雪な降りそね
- 次の歌
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天霧らひ降りくる雪の消なめども 君に逢はむとながらへわたる