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我が宿に咲きたる梅を月夜よみ
宵々見せむ君をこそ待て

歌の意味
我が家に咲いた梅を、月夜が美しいので、毎晩見せたいと思うあなたをこそ待っている。
鑑賞
巻第十 冬相聞 2349

詞書「花に寄す」
 家に咲いた梅を、月夜が美しいので毎晩見せたいと、恋人の訪れを待つ歌で、題詞は「花に寄す」である。月光に照らされた梅の美しさを恋人と分かち合いたいという思いが表れている。冬雑歌の第二千三百二十八首の、見に来る人もいないので梅の初花は散ってもよいという歌とは反対に、この歌は梅を見せたい恋人を待っており、対照的な心を詠んでいる。

 初句「我が宿に」は私の家にの意である。
 二句「咲きたる梅を」は咲いた梅をの意である。
 三句「月夜よみ」の「み」は原因を表し、月夜がよいのでの意である。
 四句「宵々見せむ」は毎晩見せようと思うの意である。
 結句「君をこそ待て」の「こそ」は強意の係助詞で、「待て」は已然形の結びである。恋人を待つ心を強調して結ぶ。

つくよ:月。月の出ている夜
出典
万葉集
前の歌
和射見の嶺行き過ぎて降る雪の いとひもなしと申せその子に
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あしひきの山のあらしは吹かねども 君なき宵はかねて寒しも