- 歌の意味
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振分け髪が短いので、青草を髪に添えて結い上げているであろう少女を、私は思う。
- 鑑賞
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巻第十一 古今相聞往来歌類之上 2540
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
振分け髪がまだ短くて結い上げられないので、青草を添えて髪を結っているであろう少女を思いやった、男の恋の歌である。大人の髪型に結おうと背伸びをする幼さの残る少女の姿を想像し、そのいじらしさをいとおしむ気持ちを述べている。
髪を「たく」ことは、巻第二の第百二十三首にも「たけばぬれたかねば長き妹が髪」と詠まれており、少女が成長して髪を結い上げることが恋や結婚の時期を示すものであったことがうかがえる。
作者は未詳である。巻第十一の作者未詳歌は、名を伝えない人々の恋の歌を集めたものである。
初句「振分けの」は、振分け髪の、の意である。振分け髪は肩のあたりで左右に分けて垂らした、子どもの髪型である。
二句「髪を短み」は、髪が短いので、の意である。「…を…み」は原因や理由を表す語法である。
三句「青草を」は、青々とした草を、の意で、短い髪に添えるものとして詠まれている。
四句「髪にたくらむ」は、髪に添えて結い上げているであろう、の意である。「たく」は髪を束ねて結い上げること、「らむ」は目の前にないことを推し量る現在推量の助動詞である。
結句「妹をしぞ思ふ」は、その少女を思う、の意である。「し」「ぞ」はともに強意の助詞で、係助詞「ぞ」の結びとして連体形「思ふ」で受けている。
ふりわけがみ:肩のあたりで左右に分けて垂らした子どもの髪型
たく:髪をかき上げて束ねる、結い上げる
いも:男性が妻や恋人を親しんで呼ぶ語
- 出典
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万葉集
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相見ては千年やいぬるいなをかも 我れやしか思ふ君待ちかてに
- 次の歌
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た廻り行箕の里に妹を置きて 心空にあり地は踏めども