白栲の我が紐の緒の絶えぬ間に
恋結びせむ逢はむ日までに
- 歌の意味
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白い布の私の衣の紐が切れてしまわないうちに、恋結びをしておこう。ふたたび逢う日までのために。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 2854
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
再会の日まで二人の仲が絶えないよう、衣の紐に恋結びのまじないをしておこうという歌である。紐を結んで再会まで解かないという当時の習わしを背景に、別れのあとの誓いを述べている。
作者の柿本人麻呂は、持統天皇、文武天皇の朝廷に仕えた宮廷歌人である。本歌は左注により柿本人麻呂歌集から採られた歌とわかるが、人麻呂自身の作か、人麻呂が書き留めた歌かについては説が分かれる。
初句「白栲の」は、白い布をいい、ここでは衣の「紐」を修飾している。
二句「我が紐の緒の」は、自分の衣の紐をいう。
三句「絶えぬ間に」は、紐が切れてしまわないうちに、の意で、二人の仲が絶えないうちに、という思いも重なる。
四句「恋結びせむ」は、恋の成就や再会を願って紐を結ぶまじないをしよう、の意である。
結句「逢はむ日までに」は、ふたたび逢う日までのために、の意である。本巻の第三千百四十二首第三千百八十八首も同じ結句で結ばれ、再会を待つ心を表す句となっている。
こひむすび:恋の成就や再会を願って紐を結ぶまじない
ひものを:衣の紐
- 作者
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柿本人麻呂歌集
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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真玉つくをちをし兼ねて思へこそ 一重の衣ひとり着て寝れ
- 次の歌
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新治の今作る道さやかにも 聞きてけるかも妹が上のことを