人妻に言ふは誰が言さ衣の
この紐解けと言ふは誰が言
- 歌の意味
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人妻に向かってそんなことを言うのは誰の言葉なのか。この衣の紐を解けと言うのは、いったい誰の言葉なのか。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2866
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
夫のある身の自分に言い寄る男を、強い口調ではねつける女の歌である。二句と結句に同じ句を繰り返す構成は歌謡的で、宴などで歌われた可能性もある。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「人妻に」は、夫のある女に、の意で、自分が人妻であることを示す。
二句「言ふは誰が言」は、言うのは誰の言葉か、と相手を詰問する。ここで二句切れとなる。
三句「さ衣の」の「さ」は接頭語で、衣をいう。
四句「この紐解けと」は、衣の紐を解けと、の意で、共寝を求める男の言葉である。
結句「言ふは誰が言」は、二句を繰り返して重ねて問い詰め、相手の無遠慮をきっぱりと退けている。
ひとづま:夫のある女
さごろも:衣、「さ」は接頭語
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
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玉釧まき寝る妹もあらばこそ 夜の長けくも嬉しくあるべき
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かくばかり恋ひむものぞと知らませば その夜はゆたにあらましものを