恋ひつつも後も逢はむと思へこそ
おのが命を長く欲りすれ
- 歌の意味
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恋しく思いながらも、いつかは逢おうと思うからこそ、自分の命が長くあってほしいと願うのだ。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2868
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
恋の苦しみの中にあっても、再会への望みがあるからこそ長く生きたいと願う歌である。恋の苦しさが命を縮めるという嘆きの多いなかで、希望を生きる支えとして前向きにとらえている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「恋ひつつも」は、恋しく思い続けながらも、の意である。
二句「後も逢はむと」は、後には逢おうと、の意で、本巻の第二千八百四十七首の初句と同じ言葉が、ここでは自分自身の望みとして用いられている。
三句「思へこそ」は、思うからこそ、の意で、結句の已然形「すれ」と係り結びをなす。
四句「おのが命を」は、自分の命を、の意である。
結句「長く欲りすれ」は、長くあってほしいと願う、の意で、再会への望みが生きる支えとなっていることを示す。
ほりす:望む、欲する
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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かくばかり恋ひむものぞと知らませば その夜はゆたにあらましものを
- 次の歌
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今は我は死なむよ我妹逢はずして 思ひわたれば安けくもなし