恋ひつつも今日はあらめど玉櫛笥
明けなむ明日をいかに暮らさむ
- 歌の意味
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恋しく思いながらも今日はなんとか過ごせるだろうが、夜が明けてやって来る明日を、どのように暮らせばよいのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2884
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
今日はどうにか過ごせても、明日をどう暮らせばよいかと、果てしなく続く恋の日々への不安を述べる歌である。今日から明日へと時間を延ばしていくことで、恋の苦しさの終わりのなさを示している。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「恋ひつつも」は、恋しく思い続けながらも、の意である。
二句「今日はあらめど」は、今日はなんとか過ごせるだろうが、の意である。
三句「玉櫛笥」は、櫛などを入れる美しい箱で、箱を開けることから「明く」にかかる枕詞である。
四句「明けなむ明日を」は、夜が明けてやって来る明日を、の意である。
結句「いかに暮らさむ」は、どのように暮らせばよいだろうか、の意で、今日を越えても続く恋の苦しさへの不安を表す。
たまくしげ:櫛などを入れる美しい箱、「明く」などにかかる枕詞
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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外目にも君が姿を見てばこそ 我が恋やまめ命死なずは
- 次の歌
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さ夜更けて妹を思ひ出で敷栲の 枕もそよに嘆きつるかも