我妹子が笑まひ眉引き面影に
かかりてもとな思ほゆるかも
- 歌の意味
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いとしい妻の笑顔や描いた眉が、面影として目の前に浮かんで、むやみに思われることだ。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2900
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
恋人の笑顔と眉の形が面影として目の前に浮かび、しきりに思われることを歌う。笑まひや眉引きといった具体的な姿の描写が、恋人の面影を生き生きと伝えている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「我妹子が」は、いとしい妻の、の意である。
二句「笑まひ眉引き」は、ほほえみと描いた眉の形をいい、恋人の顔の具体的な姿を挙げている。
三句「面影に」は、目の前に浮かぶ幻の姿として、の意である。
四句「かかりてもとな」は、心にかかってむやみに、の意で、「もとな」はわけもなく、しきりに、の意を表す。
結句「思ほゆるかも」は、自然と思われることだ、の意である。
ゑまひ:ほほえみ、笑顔
まよびき:眉墨で描いた眉
おもかげ:目の前に浮かぶ姿
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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なかなかに黙もあらましをあづきなく 相見そめても我れは恋ふるか
- 次の歌
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あかねさす日の暮れゆけばすべをなみ 千たび嘆きて恋ひつつぞ居る