常かくし恋ふれば苦ししましくも
心休めむ事計りせよ
- 歌の意味
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いつもこのように恋していると苦しい。しばらくの間でも心を休められるような手立てを考えておくれ。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2908
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
いつも恋に苦しんでいるので、しばらくでも心を休められる手立てを考えてほしいと、相手に訴える歌である。逢う機会を作ってほしいという願いが込められている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「常かくし」は、いつもこのように、の意で、「し」は強意である。
二句「恋ふれば苦し」は、恋していると苦しい、の意で、ここで二句切れとなる。
三句「しましくも」は、しばらくの間でも、の意である。
四句「心休めむ」は、心を休めよう、の意である。
結句「事計りせよ」は、手立てを考えてくれ、と相手に求める命令である。本巻の第二千八百九十八首第二千九百四十九首にも「事計り」の語が見える。
ことはかり:方策、手立て
やすむ:休ませる、安らかにする
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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ますらをの聡き心も今はなし 恋の奴に我れは死ぬべし
- 次の歌
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おほろかに我れし思はば人妻に ありといふ妹に恋ひつつあらめや