ふたりして結びし紐をひとりして
我れは解きみじ直に逢ふまでは
- 歌の意味
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二人で結んだ紐を、ひとりで私は解くまい。直接あなたに逢うまでは。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2919
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
別れの際に二人で結んだ紐を、再会するまではひとりで解くまいと誓う歌である。「ふたり」と「ひとり」の対比によって、別れたあとの孤独と変わらぬ思いとを示している。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「ふたりして」は、二人で、の意で、三句の「ひとりして」と対をなす。
二句「結びし紐を」は、別れの際に結び合った紐を、の意である。
三句「ひとりして」は、ひとりで、の意である。
四句「我れは解きみじ」は、私は解くまい、の意で、「じ」は打消の意志を表す。
結句「直に逢ふまでは」は、直接逢うまでは、の意で、本巻の第二千八百四十六首と同様に、再会までの貞節を誓っている。
むすぶ:結び合わせる
とく:解く、ほどく
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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おほかたは何かも恋ひむ言挙げせず 妹に寄り寝む年は近きを
- 次の歌
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終へむ命ここは思はずただしくも 妹に逢はざることをしぞ思ふ