相思はず君はまさめど片恋に
我れはぞ恋ふる君が姿に
- 歌の意味
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私を思ってはくださらないあなたであるけれど、片思いのまま私は恋い慕っている、あなたの姿を。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2933
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
相手が自分を思ってくれないことを承知のうえで、片思いのまま姿を慕い続ける女の歌である。報われない恋に対する一途さが、倒置によって強調されている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「相思はず」は、互いに思い合うことなく、の意である。
二句「君はまさめど」の「ます」は尊敬語で、あなたはそうでいらっしゃるだろうけれど、の意である。
三句「片恋に」は、片思いで、の意である。
四句「我れはぞ恋ふる」の「ぞ」は係助詞で、連体形「恋ふる」で結ぶ。
結句「君が姿に」は、あなたの姿を、の意で、四句と倒置の関係にある。
かたこひ:片思い
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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心には燃えて思へどうつせみの 人目を繁み妹に逢はぬかも
- 次の歌
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あぢさはふ目は飽かざらねたづさはり 言とはなくも苦しくありけり