我が命の長く欲しけく偽りを
よくする人を捕ふばかりを
- 歌の意味
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私の命が長くあってほしいと願うのは、ただ嘘をよくつく人を捕まえてやりたいからなのだ。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2943
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
長生きしたいのは、嘘ばかりつく不実な恋人を捕まえるためだと、恨みを戯れめかして述べる歌である。恨み言を誇張して笑いに変えるところに、機知が感じられる。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「我が命の」は、私の命が、の意で、六音の字余りである。
二句「長く欲しけく」は「欲し」のク語法で、長くあってほしいと願うことは、の意である。本巻の第二千八百六十八首が再会のために長い命を願ったのとは対照的に、ここでは恨みのために長命を願っている。
三句「偽りを」は、嘘を、の意である。
四句「よくする人を」は、よくつく人を、の意で、不実な恋人を指す。
結句「捕ふばかりを」は、捕まえるためだけなのだ、の意で、恨みを戯れめかして述べている。
いつはり:嘘
とらふ:捕まえる
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
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我が背子に恋ふとにしあらしみどり子の 夜泣きをしつつ寐ねかてなくは
- 次の歌
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人言を繁みと妹に逢はずして 心のうちに恋ふるこのころ