うたて異に心いぶせし事計り
よくせ我が背子逢へる時だに
- 歌の意味
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ますますひどく心が晴れない。うまく手立てを考えておくれ、あなた。せめて逢っている時だけでも。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2949
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
心が晴れない思いを訴え、せめて逢っている時くらいはうまく取り計らってほしいと男に求める女の歌である。逢瀬の時間をも不安にさせる事情があったことがうかがわれる。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「うたて異に」は、ますますひどく、の意である。
二句「心いぶせし」は、心が晴れず鬱々としている、の意で、ここで二句切れとなる。
三句「事計り」は、方策、手立ての意で、本巻の第二千八百九十八首第二千九百八首にも見える語である。
四句「よくせ我が背子」は、うまくしておくれ、あなた、の意で、女が男に呼びかけている。
結句「逢へる時だに」は、せめて逢っている時だけでも、の意で、逢瀬の間の心遣いを求めている。
ことはかり:方策、手立て
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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明日の日はその門行かむ出でて見よ 恋ひたる姿あまたしるけむ
- 次の歌
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我妹子が夜戸出の姿見てしより 心空なり地は踏めども