我妹子が夜戸出の姿見てしより
心空なり地は踏めども
- 歌の意味
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いとしい妻が夜に戸口へ出て見送ってくれた姿を見てからというもの、心は上の空だ。足は地面を踏んでいるけれども。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2950
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
夜に戸口まで出て見送ってくれた恋人の姿を見てから、心が上の空になってしまったと歌う男の歌である。一瞬の姿が心に焼きつき、地に足のつかない思いを生んでいる。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「我妹子が」は、いとしい妻が、の意である。
二句「夜戸出の姿」は、夜に戸口に出て男を見送る姿をいう。
三句「見てしより」は、見てからというもの、の意である。
四句「心空なり」は、心が上の空である、の意で、ここで四句切れとなる。
結句「地は踏めども」は、足は地面を踏んでいるけれども、の意で、本巻の第二千八百八十七首と同じ結句である。
よとで:夜に戸口に出ること
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
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うたて異に心いぶせし事計り よくせ我が背子逢へる時だに
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海石榴市の八十の街に立ち平し 結びし紐を解かまく惜しも