人の見て言とがめせぬ夢にだに
やまず見えこそ我が恋やまむ
- 歌の意味
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人が見て咎め立てしない夢の中でだけでも、絶えず見えてほしい。そうすれば私の恋もおさまるだろう。
- 鑑賞
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巻第十二 正述心緒 2958
詞書は前の歌に続き「正に心緒を述ぶ」
人目を気にせずにすむ夢の中だけでも絶えず現れてほしい、そうすれば恋の苦しみもおさまるだろうと願う歌である。左注の或本では上二句を「人目多み直には逢はず」とする。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「人の見て」は、人が見て、の意で、本巻の第二千九百十二首と同じ初句である。
二句「言とがめせぬ」は、言葉で咎め立てしない、の意である。
三句「夢にだに」は、せめて夢にだけでも、の意である。
四句「やまず見えこそ」は、絶えず見えてほしい、の意で、ここで四句切れとなる。
結句「我が恋やまむ」は、私の恋もおさまるだろう、の意で、四句の「やまず」と結句の「やまむ」が響き合っている。
こととがめ:言葉で咎め立てすること
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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今よりは恋ふとも妹に逢はめやも 床の辺去らず夢に見えこそ
- 次の歌
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うつつには言も絶えたり夢にだに 継ぎて見えこそ直に逢ふまでに