赤絹の純裏の衣長く欲り
我が思ふ君が見えぬころかも
- 歌の意味
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赤い絹で表も裏も同じ布で仕立てた衣のように、末長くと願って私が思うあなたが、姿を見せないこのごろだ。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 2972
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
末長い仲を願っている相手が、このごろ姿を見せないことを不安に思う女の歌である。上二句の豪華な衣の描写が、相手への思いの深さを感じさせる。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「赤絹の」は、赤い絹の、の意である。
二句「純裏の衣」は、表と裏を同じ布で仕立てた衣で、初句とともに「長く」を導く序詞となるが、かかり方には諸説がある。
三句「長く欲り」は、末長くと願って、の意である。
四句「我が思ふ君が」は、私が思うあなたが、の意である。
結句「見えぬころかも」は、姿を見せないこのごろだ、の意で、本巻の第三千六十八首も同じ結句で結ばれている。
ひたうら:表と裏を同じ布で仕立てること
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大君の塩焼く海人の藤衣 なれはすれどもいやめづらしも
- 次の歌
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真玉つくをちこち兼ねて結びつる 我が下紐の解くる日あらめや