高麗錦紐の結びも解き放けず
斎ひて待てど験なきかも
- 歌の意味
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高麗錦の紐の結び目も解き放つことなく、身を慎んで待っているけれど、その甲斐もないことだ。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 2975
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
紐の結びを解かずに身を慎んで待っているのに、相手が来ず甲斐がないと嘆く歌である。前歌の「帯の結び」に続いて「紐の結び」を歌い、結びの主題が連なっている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「高麗錦」は、高麗から伝わった錦で、「紐」にかかる枕詞である。
二句「紐の結びも」は、紐の結び目も、の意で、前歌の「帯の結びも」と対応している。
三句「解き放けず」は、解き放つことなく、の意である。
四句「斎ひて待てど」は、身を清め慎んで待っているけれど、の意である。
結句「験なきかも」は、効き目もないことだ、の意で、祈りの甲斐なく相手が来ないことを嘆いている。
こまにしき:高麗から伝わった錦、「紐」にかかる枕詞
いはふ:身を清め慎む
しるし:効き目
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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紫の帯の結びも解きもみず もとなや妹に恋ひわたりなむ
- 次の歌
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紫の我が下紐の色に出でず 恋ひかも痩せむ逢ふよしをなみ