剣大刀名の惜しけくも我れはなし
このころの間の恋の繁きに
- 歌の意味
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名が立つのを惜しいとも私は思わない。このごろの恋しさがあまりに募っているので。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 2984
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
このごろ恋しさがあまりに募ったため、浮き名が立つことも惜しくはないと歌う。噂を恐れる気持ちさえも越えるほどの恋の激しさが述べられている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「剣大刀」は、刀身を「な」ということから「名」にかかる枕詞である。
二句「名の惜しけくも」は、名が立つのを惜しむことも、の意で、本巻の第二千八百七十九首と同じ表現である。
三句「我れはなし」は、私にはない、の意で、ここで三句切れとなる。
四句「このころの間の」は、このごろの、の意である。
結句「恋の繁きに」は、恋しさが募っているので、の意で、本巻の第二千九百十七首と同じ結句である。
つるぎたち:剣と大刀、「名」などにかかる枕詞
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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高麗剣我が心から外のみに 見つつや君を恋ひわたりなむ
- 次の歌
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梓弓末はし知らずしかれども まさかは君に寄りにしものを