神のごと聞こゆる瀧の白波の
面知る君が見えぬこのころ
- 歌の意味
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雷のように轟く滝の白波がはっきり目に立つように、顔をよく知っているあなたが、姿を見せないこのごろだ。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3015
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
雷のように轟く滝の白波を序として、よく見知った恋人が近ごろ姿を見せないことを嘆く女の歌である。激しい滝の情景と、来ない恋人を待つ静かな寂しさとが対照的である。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「神のごと」は、雷のように、の意である。
二句「聞こゆる瀧の」は、轟いて聞こえる滝の、の意である。
三句「白波の」は、白く砕ける波の、の意で、ここまでがはっきり目立つことから「面知る」を導く序詞となる。
四句「面知る君が」は、顔をよく知っているあなたが、の意である。
結句「見えぬこのころ」は、姿を見せないこのごろだ、と体言止めで結んでいる。
かみ:雷
おもしる:顔をよく知っている
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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三輪山の山下響み行く水の 水脈し絶えずは後も我が妻
- 次の歌
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山川の瀧にまされる恋すとぞ 人知りにける間なくし思へば