朝日さす春日の小野に置く露の
消ぬべき我が身惜しけくもなし
- 歌の意味
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朝日の差す春日の野に置く露のように、消えてしまいそうな我が身も、惜しくはない。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3042
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
朝日に消えていく春日野の露のように、消えてしまいそうな我が身も惜しくはないと、恋のためなら命も惜しまない心を歌う女の歌である。朝日に消える露の情景が、命のはかなさを印象づけている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「朝日さす」は、朝日の差す、の意で、「春日」にかかる。
二句「春日の小野に」は、春日の野に、の意である。本巻の第三千一首第三千五十首にも春日野が詠まれている。
三句「置く露の」は、置いている露の、の意で、ここまでが「消ぬ」を導く序詞となる。
四句「消ぬべき我が身」は、消えてしまいそうな私の身、の意である。
結句「惜しけくもなし」は、惜しくもない、の意で、恋のためなら命も惜しくないと述べている。
をの:野、「を」は接頭語
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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朝な朝な草の上白く置く露の 消なばともにと言ひし君はも
- 次の歌
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露霜の消やすき我が身老いぬとも またをちかへり君をし待たむ