楽浪の波越すあざに降る小雨
間も置きて我が思はなくに
- 歌の意味
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楽浪の波が越していくあぜに降る小雨のように、間をおいて私が思っているのではないのに。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3046
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
楽浪の湖岸に降る小雨を序として、間を置いて思うのではなく絶え間なく思っていると歌う。間を置いて降る小雨と、絶え間ない思いとを対比している。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「楽浪の」は、琵琶湖南西岸の一帯をいう。
二句「波越すあざに」は、波が越していくあぜに、の意とされるが、「あざ」の語義には諸説がある。
三句「降る小雨」は、降る小雨で、ここまでが間を置いて降ることから「間も置きて」を導く序詞となる。
四句「間も置きて」は、間を置いて、の意である。
結句「我が思はなくに」は、私は思っているのではないのに、の意で、絶え間なく思っていることを示している。
あざ:あぜ、田の境とされるが諸説がある
こさめ:小雨
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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朝霜の消ぬべくのみや時なしに 思ひわたらむ息の緒にして
- 次の歌
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神さびて巌に生ふる松が根の 君が心は忘れかねつも