- 歌の意味
- 神々しく古びて大岩に生えている松の根のように、ゆるぎないあなたの心は、忘れることができない。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3047
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
大岩に根を張る古松の根を序として、ゆるぎない相手の心を忘れられないと歌う女の歌である。神々しい松の根の比喩が、相手の心の確かさを印象づけている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「神さびて」は、神々しく古びて、の意である。
二句「巌に生ふる」は、大岩に生えている、の意である。
三句「松が根の」は、松の根のように、の意で、ここまでが根を張って動かないことから、変わらぬ「心」を導く序詞とされる。
四句「君が心は」は、あなたの心は、の意である。
結句「忘れかねつも」は、忘れることができない、の意である。
いはほ:大きな岩
かむさぶ:年を経て神々しくなる、古びる
- 作者
- 作者未詳
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 楽浪の波越すあざに降る小雨 間も置きて我が思はなくに
- 次の歌
- み狩りする雁羽の小野の櫟柴の なれはまさらず恋こそまされ