人皆の笠に縫ふといふ有間菅
ありて後にも逢はむとぞ思ふ
- 歌の意味
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人々がみな笠に縫うという有間菅の名のように、このまま生き長らえて、後にでもきっと逢おうと思う。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3064
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
誰もが笠に縫うという有間菅を序として、このまま生き長らえて後にでも必ず逢おうと思うと歌う。有間菅の「あり」の音から「ありて」を導き、将来の逢瀬への決意を述べている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「人皆の」は、人々がみな、の意である。
二句「笠に縫ふといふ」は、笠に縫うという、の意で、八音の字余りである。
三句「有間菅」は、摂津の有間に産する菅で、ここまでが「あり」の音から「ありて」を導く序詞となる。
四句「ありて後にも」は、このまま生き長らえて後にも、の意である。
結句「逢はむとぞ思ふ」の「ぞ」は係助詞で、連体形「思ふ」で結び、いつかは逢おうという決意を示している。
ありますげ:摂津の有間に産する菅
ぬふ:縫う
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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浅茅原小野に標結ふ空言も 逢はむと聞こせ恋のなぐさに
- 次の歌
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み吉野の秋津の小野に刈る草の 思ひ乱れて寝る夜しぞ多き