妹待つと御笠の山の山菅の
止まずや恋ひむ命死なずは
- 歌の意味
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あの子を待つとて笠をかぶるという御笠山の山菅の名のように、やむことなく恋い続けるのだろうか。命が尽きないかぎり。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3066
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
御笠山の山菅を序として、命のあるかぎりやむことなく恋い続けるのだろうかと歌う。山菅と「止まず」の音の響き合いが、絶え間ない恋を印象づけている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「妹待つと」は、あの子を待つとて、の意で、「御笠」にかかるとされるが、かかり方には諸説がある。
二句「御笠の山の」は、奈良市の春日にある御笠山の、の意である。
三句「山菅の」は、山菅で、ここまでが同音の「止まず」を導く序詞となる。本巻の第二千八百六十二首も同じ技法を用いている。
四句「止まずや恋ひむ」は、やむことなく恋い続けるのだろうか、の意である。
結句「命死なずは」は、命が尽きないかぎり、の意で、本巻の第二千八百八十三首と同じ結句である。
やますげ:山に生えるスゲ、一説にヤブランとも
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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み吉野の秋津の小野に刈る草の 思ひ乱れて寝る夜しぞ多き
- 次の歌
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谷狭み嶺辺に延へる玉葛 延へてしあらば年に来ずとも