赤駒のい行きはばかる真葛原
何の伝て言直にしよけむ
- 歌の意味
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赤駒も進みかねる真葛の原のように、まわりくどい人づての言葉など何になろう。直接言ってくれるのがよいのに。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3069
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
赤駒さえ進みかねる真葛原のようにまわりくどい人づての言葉ではなく、直接言ってほしいと求める女の歌である。使いを介さず直接逢いたいという率直な思いが述べられている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「赤駒の」は、赤毛の馬が、の意である。
二句「い行きはばかる」は、進むのをためらう、の意で、「い」は接頭語である。
三句「真葛原」は、葛が生い茂った野原で、ここまでが進みにくさから、まわりくどい「伝て言」を導く序詞となる。
四句「何の伝て言」は、人づての言葉など何になろう、の意である。
結句「直にしよけむ」は、直接に言ってくれるのがよいのに、の意で、使いを介さず直接逢いたいという女の心を示している。
あかごま:赤毛の馬
まくずはら:葛の生い茂った野原
つてこと:人づての言葉
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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水茎の岡の葛葉を吹きかへし 面知る子らが見えぬころかも
- 次の歌
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木綿畳田上山のさな葛 ありさりてしも今ならずとも