恋衣着奈良の山に鳴く鳥の
間なく時なし我が恋ふらくは
- 歌の意味
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恋衣を着慣れるという奈良の山で鳴く鳥のように、絶え間もなく時を選ぶこともない、私が恋い慕うことは。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3088
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
奈良の山で鳴く鳥を序として、恋い慕う思いに絶え間がなく時を選ばないと歌う。「恋衣」という語で恋を身から離れない衣にたとえ、前歌と同じ結句で対をなしている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「恋衣」は、恋を身から離れない衣にたとえた語である。
二句「着奈良の山に」は、衣を「着なる」と地名の「奈良」とを掛けている。
三句「鳴く鳥の」は、鳴く鳥のように、の意で、ここまでが「間なく」を導く序詞となる。
四句「間なく時なし」は、絶え間もなく、時を選ぶこともない、の意である。本巻の第三千百六十八首にも同じ句が見える。
結句「我が恋ふらくは」は、私が恋い慕うことは、の意で、前歌と同じ結句である。
こひごろも:恋を身から離れない衣にたとえた語
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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ま菅よし宗我の川原に鳴く千鳥 間なし我が背子我が恋ふらくは
- 次の歌
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遠つ人狩道の池に住む鳥の 立ちても居ても君をしぞ思ふ