鴨すらもおのが妻どちあさりして
後るる間に恋ふといふものを
- 歌の意味
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鴨でさえも、自分の連れ合いと一緒に餌をあさっていて、少し遅れる間にも恋しがるというのに。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3091
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
連れ合いと餌をあさる鴨でさえ、少し遅れる間にも恋しがるというのにと歌い、まして長く恋人と離れている自分はなおさらだという思いを込める。前歌に続いて鴨を詠み込んでいる。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「鴨すらも」は、鴨でさえも、の意である。前歌に続いて鴨を詠み込んでいる。
二句「おのが妻どち」は、自分の連れ合いと連れ立って、の意である。
三句「あさりして」は、餌をあさって、の意である。
四句「後るる間に」は、少し遅れる間にも、の意である。
結句「恋ふといふものを」は、恋しがるというのに、の意で、離れて暮らす我が身の恋しさを鴨と比べている。
つまどち:連れ合い同士
あさる:餌を探し求める
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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葦辺行く鴨の羽音の音のみに 聞きつつもとな恋ひわたるかも
- 次の歌
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白真弓斐太の細江の菅鳥の 妹に恋ふれか寐を寝かねつる