白真弓斐太の細江の菅鳥の
妹に恋ふれか寐を寝かねつる
- 歌の意味
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斐太の細い入江にいる菅鳥のように、あの子に恋しているからだろうか、眠ることができない。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3092
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
斐太の入江にいる菅鳥を序として、恋人を恋するために眠れないのだろうかと歌う。菅鳥がどの鳥を指すかは明らかでないが、妻を求めて鳴く鳥の姿が自らに重ねられているとされる。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「白真弓」は、白木の弓で、弓を「引く」ことから「斐太」にかかる枕詞である。
二句「斐太の細江の」は、斐太の細い入江の、の意で、所在には諸説がある。
三句「菅鳥の」は、菅の茂る所にいる鳥とされるが、どの鳥を指すかは明らかでない。ここまでが「妹に恋ふ」を導く序詞とされる。
四句「妹に恋ふれか」は、あの子に恋しているからだろうか、の意で、「か」は疑問を表し、結句の連体形「つる」で結ぶ。
結句「寐を寝かねつる」は、眠ることができない、の意である。
しらまゆみ:白木の弓、「引く」などにかかる枕詞
すがどり:菅の茂る所にいる鳥とされる
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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鴨すらもおのが妻どちあさりして 後るる間に恋ふといふものを
- 次の歌
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小竹の上に来居て鳴く鳥目を安み 人妻ゆゑに我れ恋ひにけり