- 歌の意味
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桧隈の桧隈川に馬をとめて、馬に水を飲ませておくれ。私はよそながらあなたを見ていよう。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3097
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
桧隈川で馬に水を飲ませる間だけでも、よそながら男の姿を見ていたいと願う女の歌である。地名を重ねる歌謡的な調子があり、古今和歌集の神遊びの歌にも、これを踏まえたとみられる歌が見える。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「さ桧隈」は、「さ」は接頭語で、地名の桧隈をいう。
二句「桧隈川に」は、奈良県明日香村の桧隈を流れる川に、の意で、地名を重ねて歌謡的な調子を生んでいる。
三句「馬留め」は、馬をとめて、の意である。
四句「馬に水飼へ」は、馬に水を飲ませよ、の意で、ここで四句切れとなる。
結句「我れ外に見む」は、私はよそながら見ていよう、の意で、馬を休ませる間だけでも男の姿を見ていたいという女の願いを表している。
みづかふ:馬などに水を飲ませる
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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馬柵越しに麦食む駒の罵らゆれど 猶し恋しく思ひかねつも
- 次の歌
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おのれゆゑ罵らえて居れば青馬の 面高夫駄に乗りて来べしや