思はぬを思ふと言はば真鳥住む
雲梯の杜の神し知らさむ
- 歌の意味
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思ってもいないのに思っていると言ったならば、鷲の住む雲梯の杜の神がきっとお見通しになるだろう。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3100
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
思ってもいないのに思っていると言えば、雲梯の杜の神がお見通しになるだろうと歌う。神を証人として、相手の不実をとがめるとも、自らの言葉に偽りのないことを誓うとも解される。この歌で寄物陳思の部が結ばれる。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「思はぬを」は、思ってもいないのに、の意である。
二句「思ふと言はば」は、思っていると言ったならば、の意である。
三句「真鳥住む」は、鷲が住む、の意で、「雲梯の杜」を修飾する。
四句「雲梯の杜の」は、奈良県橿原市雲梯町にあった神の杜の、の意である。
結句「神し知らさむ」は、神がお見通しになるだろう、の意で、「し」は強意である。
まとり:鷲など大きな鳥の美称
もり:神の降りる森、社
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
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紫草を草と別く別く伏す鹿の 野は異にして心は同じ
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紫は灰さすものぞ海石榴市の 八十の街に逢へる子や誰れ