きはまりて我れも逢はむと思へども
人の言こそ繁き君にあれ
- 歌の意味
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どうしても私も逢いたいと思うけれど、あなたは人の噂がうるさく立つ人なのだ。
- 鑑賞
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巻第十二 問答歌 3114
詞書は前の歌に続き「問答の歌」
自分も心から逢いたいと思うが、噂が多く立つのはあなたの方だと、前歌の恨みに切り返す男の歌である。相手を責め返す機知のある応答となっている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「きはまりて」は、このうえなく、どうしても、の意である。
二句「我れも逢はむと」は、私も逢いたいと、の意で、前歌の恨みに対し、自分も同じ思いだと応じている。
三句「思へども」は、思うけれども、の意である。
四句「人の言こそ」は、人の噂こそ、の意で、「こそ」は結句の已然形「あれ」で結ぶ。
結句「繁き君にあれ」は、うるさく立つあなたなのだ、の意で、逢えないのは相手の噂が多いからだと切り返している。
きはまる:このうえない状態になる
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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ありありて後も逢はむと言のみを 堅く言ひつつ逢ふとはなしに
- 次の歌
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息の緒に我が息づきし妹すらを 人妻なりと聞けば悲しも