我がゆゑにいたくなわびそ後つひに
逢はじと言ひしこともあらなくに
- 歌の意味
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私のためにひどく嘆かないで。後々まで決して逢うまいと言ったこともないのに。
- 鑑賞
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巻第十二 問答歌 3116
詞書は前の歌に続き「問答の歌」
人妻となったと聞いて嘆く男に対し、自分のためにひどく嘆かないで、決して逢わないと言ったわけではないのだからと慰める女の歌である。前歌と一組の問答をなしている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「我がゆゑに」は、私のために、の意である。
二句「いたくなわびそ」は、ひどく嘆かないで、の意で、「な…そ」は禁止を表す。ここで二句切れとなる。
三句「後つひに」は、後々まで決して、の意で、本巻の第三千四十首の初句と同じ語である。
四句「逢はじと言ひし」は、逢うまいと言った、の意である。
結句「こともあらなくに」は、こともないのに、の意で、本巻の第二千八百八十九首と同じ結句である。
わぶ:わびしく思う、嘆く
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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息の緒に我が息づきし妹すらを 人妻なりと聞けば悲しも
- 次の歌
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門立てて戸も閉したるをいづくゆか 妹が入り来て夢に見えつる