霞立つ春の長日を奥処なく
知らぬ山道を恋ひつつか来む
- 歌の意味
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霞の立つ春の長い一日を、果てもなく、知らない山道を恋しく思いながら来ることになるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十二 羇旅発思 3150
詞書は前の歌に続き「羇旅に思ひを発す」
霞の立つ春の長い一日を、果てしなく知らない山道を恋しく思いながら来ることになるのだろうかと歌う。春の霞にかすむ長い道のりが、旅の果てしなさと恋しさを重ねて伝えている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「霞立つ」は、霞の立つ、の意で、「春」にかかる。
二句「春の長日を」は、春の長い一日を、の意である。
三句「奥処なく」は、果てもなく、の意で、本巻の第三千三十首の「奥処も知らず」と通じる。
四句「知らぬ山道を」は、知らない山道を、の意である。
結句「恋ひつつか来む」は、恋しく思いながら来ることになるのだろうか、の意で、前歌に続いて山道を詠み込んでいる。
ながひ:春の長い一日
おくか:奥深い所、果て
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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梓弓末は知らねど愛しみ 君にたぐひて山道越え来ぬ
- 次の歌
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外のみに君を相見て木綿畳 手向けの山を明日か越え去なむ