室の浦の瀬戸の崎なる鳴島の
礒越す波に濡れにけるかも
- 歌の意味
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室の浦の瀬戸の崎にある鳴島の、磯を越えて寄せる波に濡れてしまったことだ。
- 鑑賞
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巻第十二 羇旅発思 3164
詞書は前の歌に続き「羇旅に思ひを発す」
室の浦の鳴島の磯を越す波に濡れてしまったと歌う。鳴島の名に「泣く」の意を響かせ、波に濡れることに涙で袖を濡らす意を重ねているとされる。前歌と同じ結句で結ばれている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「室の浦の」は、兵庫県たつの市御津町室津の浦の、の意とされ、六音の字余りである。
二句「瀬戸の崎なる」は、瀬戸の崎にある、の意である。
三句「鳴島の」は、室津の沖の島とされ、「鳴く」の意を響かせている。
四句「礒越す波に」は、磯を越えて寄せる波に、の意である。
結句「濡れにけるかも」は、濡れてしまったことだ、の意で、前歌と同じ結句である。
せと:海峡、狭い水路
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我妹子に触るとはなしに荒礒廻に 我が衣手は濡れにけるかも
- 次の歌
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霍公鳥飛幡の浦にしく波の しくしく君を見むよしもがも