都辺に君は去にしを誰が解けか
我が紐の緒の結ふ手たゆきも
- 歌の意味
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都の方へあなたは去ってしまったのに、誰が解くからか、私の紐の緒は解けて、結び直す手もだるくなってしまった。
- 鑑賞
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巻第十二 悲別歌 3183
詞書は前の歌に続き「別れを悲しぶる歌」
都へ去った男を思い、誰が解くのか紐が何度も解けて結び直す手もだるくなったと歌う女の歌である。紐が解けるのは相手に思われているしるしとする俗信を踏まえ、去った人の思いを感じ取っている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「都辺に」は、都の方へ、の意である。
二句「君は去にしを」は、あなたは去ってしまったのに、の意である。
三句「誰が解けか」は、誰が解くからか、の意で、紐が解けることを相手に思われているしるしとする俗信を踏まえている。
四句「我が紐の緒の」は、私の紐の緒が、の意である。
結句「結ふ手たゆきも」は、結び直す手もだるくなる、の意で、何度も紐が解けることを表している。
たゆし:だるい、疲れる
ゆふ:結ぶ
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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白栲の袖の別れは惜しけども 思ひ乱れて許しつるかも
- 次の歌
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草枕旅行く君を人目多み 袖振らずしてあまた悔しも