息の緒に我が思ふ君は鶏が鳴く
東の坂を今日か越ゆらむ
- 歌の意味
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命をかけて私が思うあなたは、東国へ向かう坂を、今日越えているのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十二 悲別歌 3194
詞書は前の歌に続き「別れを悲しぶる歌」
命をかけて思う相手が、今日は東国への坂を越えているだろうかと思いやる女の歌である。遠い東国へ旅立った男への深い思いが述べられている。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「息の緒に」は、命をかけて、の意で、本巻の第三千四十五首第三千百十五首にも見える語である。
二句「我が思ふ君は」は、私が思うあなたは、の意である。
三句「鶏が鳴く」は、「東」にかかる枕詞である。
四句「東の坂を」は、東国へ向かう坂を、の意で、足柄坂や碓氷坂などとされる。
結句「今日か越ゆらむ」は、今日越えているのだろうか、の意で、本巻の第三千百九十二首第三千百九十三首に続き、旅の男の道中を思いやっている。
とりがなく:「東」にかかる枕詞
あづま:東国
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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玉かつま島熊山の夕暮れに ひとりか君が山道越ゆらむ
- 次の歌
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磐城山直越え来ませ礒崎の 許奴美の浜に我れ立ち待たむ