あらたまの年の緒長く照る月の
飽かざる君や明日別れなむ
- 歌の意味
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長い年月照り続けても見飽きることのない月のように、見飽きることのないあなたと、明日は別れることになるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十二 悲別歌 3207
詞書は前の歌に続き「別れを悲しぶる歌」
長い年月見ても飽きない月のように、見飽きない相手と明日別れねばならないのかと嘆く女の歌である。別れの前夜の月を眺めながらの思いとも解され、旅先の遊行女婦の歌とする説もある。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「あらたまの」は、「年」にかかる枕詞である。
二句「年の緒長く」は、長い年月にわたって、の意で、本巻の第二千八百九十一首第二千九百三十五首と同じ上二句である。
三句「照る月の」は、照り続ける月のように、の意で、ここまでが「飽かざる」を導く序詞となる。
四句「飽かざる君や」は、見飽きることのないあなたと、の意で、「や」は疑問を表し、結句の連体形「なむ」で結ぶ。
結句「明日別れなむ」は、明日は別れることになるのだろうか、の意である。
あく:飽きる、満ち足りる
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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筑紫道の荒礒の玉藻刈るとかも 君が久しく待てど来まさぬ
- 次の歌
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久にあらむ君を思ふにひさかたの 清き月夜も闇の夜に見ゆ