いかにして恋やむものぞ天地の
神を祈れど我れは思ひ増す
- 歌の意味
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どのようにすれば恋はやむものなのか。天地の神々に祈るけれども、私の思いはますますつのる。
- 鑑賞
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巻第十三 問答 3306
詞書「反歌」
問答の長歌(第三千三百五首)の反歌である。どうすれば恋はやむのかと問いかけ、天地の神に祈っても思いは増すばかりだと嘆く。長歌は男が、つつじの花のように美しく桜の花のように栄える娘子と自分が人々の噂で寄せられていると語り、荒山も人が寄せれば寄るというから、お前の心も油断するなと呼びかける。反歌は呼びかけた男自身の恋のつのりを述べ、次の娘子の答え(第三千三百七首、第三千三百八首)を導く。本巻の第三千二百八十七首とも、天地の神への祈りという主題を共有している。
作者は未詳である。巻第十三は作者名を記さない長歌とその反歌を中心に編まれた巻で、古い歌謡や儀礼の歌の面影を伝える歌が多い。
初句「いかにして」は、どのようにしての意で、恋を止める手立てを問う。
二句「恋やむものぞ」の「ものぞ」は、〜するものなのかと問う形で、ここで句切れとなる。
三句「天地の」は、天の神と地の神とをいい、四句の「神」を修飾する。
四句「神を祈れど」は、神々に祈るけれどもの意で、逆接の「ど」により祈りが届かないことを示す。
結句「我れは思ひ増す」は、私の思いはますますつのるの意で、字余りの句が思いのあふれる様を感じさせる。次の第三千三百八首は同じ「天地の神」の語を用いてこれに答える。
あめつち:天と地、天の神と地の神
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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聞かずして黙もあらましを何しかも 君が直香を人の告げつる
- 次の歌
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天地の神をも我れは祈りてき 恋といふものはかつてやまずけり