伊豆の海に立つ白波のありつつも
継ぎなむものを乱れしめめや
- 歌の意味
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伊豆の海に立つ白波が絶え間なく寄せ続けるように、このままずっと続けていこうと思うのに、心を乱させたりするものか。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3360
詞書は前の歌に続き「相聞」
伊豆の海に絶えず寄せる白波のように、二人の仲をこのまま続けていこうと誓い、心を乱させはしないと言い切る歌である。寄せては返す波の永続性に、変わらぬ思いを託している。
左注に或本の歌として「白雲の絶えつつも継がむと思へや乱れそめけむ」を記し、また「右一首伊豆国歌」とある。伊豆国(現在の静岡県伊豆半島)の歌は本歌一首のみである。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「伊豆の海に」は伊豆半島を囲む海をいう。伊豆国の歌として、国名の海で始まる。
二句「立つ白波の」は寄せては返す白波で、初句からここまでが「ありつつも」を導く序詞である。
三句「ありつつも」はこのままずっと続けての意である。波が絶えず立つさまを恋の持続に重ねる。
四句「継ぎなむものを」の「なむ」は強い意志、「ものを」は逆接の詠嘆で、続けようと思うのにという。
結句「乱れしめめや」の「しめ」は使役、「めや」は反語で、乱れさせたりするものかと強く打ち消す。
つぐ:続ける、絶えずつなぐ
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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駿河の海おし辺に生ふる浜つづら 汝を頼み母に違ひぬ
- 次の歌
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足柄のをてもこのもにさすわなの かなるましづみ子ろ我れ紐解く