あしがりの麻万の小菅の菅枕
あぜかまかさむ子ろせ手枕
- 歌の意味
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足柄の麻万に生える小菅で作った菅枕を、どうして枕にしているのか。あの子よ、私の腕を枕にしなさい。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3369
詞書は前の歌に続き「相聞」
足柄の麻万の小菅で編んだ枕など使わずに、私の腕を枕にして寝なさいと恋人を誘う歌である。素朴な枕と手枕との対比に、親しい男女の打ち解けた情愛が感じられる。
相模国歌の一首で、前歌と同じ「あしがりの」の初句で始まる。歌垣などでうたわれた誘いの歌とみる説がある。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「あしがりの」は前歌と同じ初句で、足柄の地名を示す。
二句「麻万の小菅の」の「麻万」は足柄の地名で、そこに生える小さな菅をいう。
三句「菅枕」は菅を編んで作った枕である。二句の「小菅」から「菅枕」へと語を重ねて続ける。
四句「あぜかまかさむ」の「あぜか」はなぜかの意の東国方言で、「まかさむ」は枕にするのかの意である。
結句「子ろせ手枕」の「せ」はせよの意、「手枕」は腕を枕にすることで、菅枕と対比して共寝を誘う。
すがまくら:菅を編んで作った枕
あぜか:なぜかの意の東国方言
まく:枕にする
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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あしがりの土肥の河内に出づる湯の よにもたよらに子ろが言はなくに
- 次の歌
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あしがりの箱根の嶺ろのにこ草の 花つ妻なれや紐解かず寝む