相模道の余綾の浜の真砂なす
子らは愛しく思はるるかも
- 歌の意味
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相模路の余綾の浜の細かい砂のように、あの子のことがいとしく思われることだ。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3372
詞書は前の歌に続き「相聞」
余綾の浜の真砂のように、恋人がしみじみといとしく思われるという歌である。白く細かな砂の美しさと、尽きることのない数の多さが、恋しさの深さに重ねられている。
左注に「右十二首相模国歌」とあり、相模国歌の最後の一首である。余綾の浜は現在の神奈川県大磯町付近の海岸とされる。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「相模道の」は相模国を通る道をいい、「さがむ」は相模の古い呼び方である。
二句「余綾の浜の」は相模国余綾郡の海岸で、現在の大磯町付近とされる。
三句「真砂なす」の「真砂」は細かい砂で、「なす」はのようにの意である。初句からここまでが序詞となる。
四句「子らは愛しく」の「子ら」の「ら」は親しみを表す接尾語である。
結句「思はるるかも」の「るる」は自発で、自然に思われてくることをいう。「かも」は詠嘆である。
まなご:細かい砂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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足柄のみ坂畏み曇り夜の 我が下ばへをこち出つるかも
- 次の歌
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多摩川にさらす手作りさらさらに なにぞこの子のここだ愛しき