葛飾の真間の手児名をまことかも
我れに寄すとふ真間の手児名を
- 歌の意味
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葛飾の真間の手児名を、本当だろうか、私と噂を立てているという、あの真間の手児名を。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3384
詞書は前の歌に続き「相聞」
葛飾の真間の美しい娘、手児名と自分とが噂されているというが本当だろうかと、驚きと喜びをこめてうたう歌である。初句と二句を結句で繰り返す、民謡らしい調子のよさが特色である。
左注に「右四首下総国歌」とあり、本歌から四首が下総国の歌である。真間の手児名は多くの男に求婚されて入水したと伝えられる伝説の美女で、巻三の山部赤人の歌、巻九の高橋虫麻呂の歌にも詠まれている。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「葛飾の」は下総国の葛飾で、本巻の第三千三百四十九首と同じ初句である。続く第三千三百八十五首、第三千三百八十七首も同じ初句で始まり、葛飾の真間を詠む歌群をなす。
二句「真間の手児名を」の「手児名」は真間に住んだ伝説の美しい娘である。次歌の二句「真間の手児名が」と重なる。
三句「まことかも」は本当だろうかと自問する語で、「かも」は疑問である。
四句「我れに寄すとふ」の「寄す」は噂で結びつける意、「とふ」は「といふ」のつづまった形である。
結句「真間の手児名を」は二句をそのまま繰り返し、手児名への憧れを強めて結ぶ。
てごな:真間に住んだ伝説の美しい娘
よす:噂で結びつける
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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馬来田の嶺ろに隠り居かくだにも 国の遠かば汝が目欲りせむ
- 次の歌
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葛飾の真間の手児名がありしかば 真間のおすひに波もとどろに