足の音せず行かむ駒もが葛飾の
真間の継橋やまず通はむ
- 歌の意味
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足音を立てずに走る馬がほしい。そうしたら葛飾の真間の継橋をいつも渡って通って行こう。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3387
詞書は前の歌に続き「相聞」
足音を立てない馬があれば、人に知られずに真間の継橋を渡っていつも恋人のもとへ通えるのに、と願う歌である。人目を忍ぶ恋の苦労と、それでも通いたいという熱意がうかがわれる。
左注に「右四首下総国歌」とあり、下総国歌の最後の一首である。真間の継橋は真間の入江に架けられた橋で、後世には歌枕として知られた。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「足の音せず」の「足の音」は足音で、六音の字余りである。人に気づかれない馬を願う。
二句「行かむ駒もが」の「もが」は願望の終助詞で、ほしいの意である。二句切れである。
三句「葛飾の」は第三千三百八十四首、第三千三百八十五首と同じく葛飾を示し、下総国歌四首の最後を飾る。
四句「真間の継橋」の「継橋」は板を継ぎ足して架けた橋で、真間の入江に架かっていた。
結句「やまず通はむ」の「やまず」は絶え間なくの意、「む」は意志である。
つぎはし:板を継ぎ足して架けた橋
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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にほ鳥の葛飾早稲をにへすとも その愛しきを外に立てめやも
- 次の歌
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筑波嶺の嶺ろに霞居過ぎかてに 息づく君を率寝て遣らさね