信濃なる千曲の川のさざれ石も
君し踏みてば玉と拾はむ
- 歌の意味
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信濃の千曲川の小石でも、あなたが踏んだものならば、宝玉と思って拾いましょう。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3400
詞書は前の歌に続き「相聞」
千曲川の小石であっても、恋しい人が踏んだ石ならば宝玉として拾おうという女性の歌である。相手に触れたものをいとおしむ一途な恋心が、清らかに表されている。
信濃国歌の一首である。千曲川は信濃国を流れる大河で、島崎藤村の詩でも知られる。本歌は千曲川を詠んだ最も古い歌として知られる。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「信濃なる」は第三千三百五十二首と同じく「信濃なる」で始まり、信濃国の所在を示す。
二句「千曲の川の」は信濃国を流れる千曲川で、東歌に詠まれた川の一つである。
三句「さざれ石も」の「さざれ石」は小石で、字余りの句である。
四句「君し踏みてば」の「し」は強意、「てば」は完了と仮定で、あなたが踏んだならばの意である。
結句「玉と拾はむ」は宝玉として拾おうの意で、「む」は意志である。小石と玉の対比で結ぶ。
さざれし:小石
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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信濃道は今の墾り道刈りばねに 足踏ましなむ沓はけ我が背
- 次の歌
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なかまなに浮き居る船の漕ぎ出なば 逢ふことかたし今日にしあらずは