- 歌の意味
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私の恋は、今もいとしく、多胡の入野の奥深いように、この先もずっといとしい。
- 鑑賞
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巻第十四 東歌 3403
詞書は前の歌に続き「相聞」
自分の恋は今もいとしく、多胡の入野の奥のように行く末もまたいとしいとうたう歌である。「今」と「奥(将来)」を対比させ、変わらず続く恋心を確かめている。
上野国歌の一首である。多胡は上野国多胡郡で、現在の群馬県高崎市吉井町付近とされる。多胡碑で知られる地である。
作者は未詳である。東歌は東国の人々の間でうたわれた歌とされ、方言をまじえた素朴でおおらかな表現が特色である。
初句「我が恋は」は自分の恋はの意で、主題を示して始まる。
二句「まさかも愛し」の「まさか」は今、現在の意で、二句切れである。
三句「草枕」は旅の枕詞で、ここでは「多胡」にかかる。「旅」の「た」の音から続くとされる。
四句「多胡の入野の」は多胡の奥深く入り込んだ野で、「奥」を導く序詞となる。
結句「奥も愛しも」の「奥」は将来の意で、二句の「まさか」と対をなす。「も」は詠嘆である。
まさか:今、現在
いりの:奥深く入り込んだ野
おく:将来、行く末
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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日の暮れに碓氷の山を越ゆる日は 背なのが袖もさやに振らしつ
- 次の歌
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上つ毛野安蘇のま麻むらかき抱き 寝れど飽かぬをあどか我がせむ